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テクノロジー


MC6809
OS-9
DCアンプ

 
 
 
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こころに残るテクノロジー DCアンプ シリーズ

 

 

金田明彦氏「DCアンプ シリーズ」を
ご存知の方は、相当のオーディオマニアだろう。

まだ 学生であった頃、
「常識理論の まったく信ずるに足りなさ」
「価値観の違いを認識しない対話の無意味さ」
というものを、
身をもって
嫌というほど教わったのが、
氏の「DCアンプ」体験であった。

 

「DCアンプ シリーズ」は、
秋田在住 金田明彦氏による
自作オーディオ雑誌記事である。
「無線と実験」1973/7月号の シリーズ No.1
「B級無帰還 DCパワー・アンプの設計と製作」
を皮切りに、現在も連載が続いている。

「本当にそうなのか?」が出発点となり、
あらゆる知恵と創造力を動員し、
事実とデータを積み上げ、
途方もない数の仮説を検証し、
最後は
「音楽の心を最も良く伝える」
方式を選択してゆく と云うのが
氏の取り組みである。

絶え間なく続く仮説の構築とその検証。
2002/4月号「MJ 無線と実験」誌で
それは、シリーズ No.167 を迎えている。

 

 


< 大電流型MOS-FETパワーアンプ
 :DCアンプシリーズ No.167 >
( 無線と実験 2002/4月号 より写真引用 )

 

 

「DCアンプ シリーズ」の回路詳細を
ここで語ることはしないが、
氏の「DCアンプ シリーズ」は、
過去に捕われない
その飽くなき追求にも係らず、
1973年の シリーズ No.1 から現在まで、
その基本回路構成が 結果的に一貫して
変化していない。

  • 全段DCアンプ構成
  • 初段FET入力 2段対称差動増幅
  • ±対称 独立高速4定電圧電源
  • 超高速保護回路

シリーズ開始の 約30年前の時点で、
揺るぎない基本構成が確立されていた
結果となる。
それは、偶然ではないだろう。

 
 

他方で、氏の仮説と膨大な検証の前で、
多くの常識理論が 無に帰していった。

  • B級プッシュプルは無帰還で使い物にならない。
  • トランジスタは真空管より歪みが多い。
  • 位相補正コンデンサーが多いほど特性が優れている。
  • オーディオ用に DCアンプは無意味。
  • 差動増幅の出力はカレントミラー回路で効率化する。
  • ツェナーによる定電流回路の採用で差動増幅出力が安定化する。 

 
‥ 常識とは怖いものである。

 

 


< DCプリ・アンプ(回路図一部)
  :DCアンプシリーズ No.27 >
( 無線と実験 1978/1月号 より回路図引用 )

 

  

氏の「DCアンプ シリーズ」を、
造ってみて、
聴いてみて、
金田氏の主張を理解したし、
金田氏の発言が信じられた。

そして、
そこから醸しだされる音に、
こころを揺り動かされた ‥

‥ が、その音は
どんなに世の評価の高い
オーディオシステムと比較し
語っても、意味がなかった。
議論が噛み合わなかった。

求める価値観が違ったからである。

 

氏による回路構成の 芸術的とも
云える 洗練度や合理性、また
それらが奏でる音の音楽性について、
共通の価値観で対話することが出来たなら、
こんな嬉しいことはないだろう。

 

 


< DCプリ・アンプ電源部(回路図一部)
  :DCアンプシリーズ No.27 >
( 無線と実験 1978/1月号 より回路図引用 )

 

 

それはまだ若かりし頃

オーディオアンプ を造ったら、
埋め合わせることができないほどの
人毎の価値観の違いを認識した ‥

何とも不思議な話である。
 

 

絶望的と云ってよいほどの
人毎の価値観の相違が存在する。

その認識が、その後の人や物事の理解に
決定的な幅をもたらしてくれたことは、
私にとって 事実である。

 

  


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